はじめに
初めまして。
突然ですが、みなさまは「観る将」という言葉をご存知でしょうか。
観る将というのは、将棋を指さないけれど将棋の観戦はするというファンのことです。
近年のAI技術の発達の一つの極致として、2017年、Ponanzaが佐藤名人(当時)を破り、2016年にAlphaGoがイ・セドル九段を破ったことは未だ人々の記憶に鮮やかに残っていることと思います。
プロの棋士たちが勝負のしのぎを削っているのと同様、実はコンピュータ将棋ソフトの世界でも、(あまり光は当たりませんが)毎年のコンピュータ将棋の大会に向けて開発者たちの間の果てしない開発競争が繰り広げられています。
このブログは、華々しい人工知能活躍のニュースの裏で行われる、地味にして地道な将棋ソフトやその開発者たちの戦いを少しでも紹介しようという目的で開設されました。
私自身は、将棋ソフトの開発や、コンピュータ将棋大会等への出場をしたことはありません。言わば、コンピュータ将棋版の「観る将」というべき存在かもしれません。
当事者であるコンピュータ将棋ソフト開発者の視点とは違った、観る将ならではの視点から、とても個性豊かな、たくさんのコンピュータ将棋ソフトたちの魅力を紹介していけたらなと思います。